中国留学情報

vol.005 訛りと方言の違い

「上海は上海語が話されてるから留学に適さない」

これも根強い誤解です。
この誤解を解く鍵、
それが今回のテーマです。




日本では「方言」と「訛り」は同意語です。
ところが、
中国ではこの2つは別物です。





まず、方言。
これは上海語や広東語といった、
その土地土地にある言語です。

普通話とはまったく異なります。



例えば、上海語で「日本人」は「サバニン」と発音します。
また、広東語は声調が13声まであります。

これら「方言」は
別に勉強しないと聞き取れません。




これに対して、訛り。
これは、発音や四声の微妙な違いです。


例えば、「我是日本人」の「是」
普通語では「シィ」ですが、
南方では「スゥ」に近い発音になります。

四声の違いは先週お話したとおりです。


この「訛り」は
慣れてくると聞き取れるようになります。





そこで、
今回冒頭で挙げた誤解


「上海は上海語が話されてるから留学に適さない」


これは、方言と訛りを混同した見方です。




確かに、
上海人同士は上海語で会話します。
これは留学生には聞き取れません。


ですが同時に、
彼らは普通話も話します。
上海訛りの普通話を。

そして、これは、
慣れれば聞き取れるようになります。


また、
普通話における訛りは、
日本の標準語と大阪弁の違いよりも小さいものです。



さらに、
留学生を教える教師は、
普通話の試験を受けて合格することを求められます。

ですから、
一部のアルバイト教師を除いて、
教室内で使われるのは、
正しい発音の普通話と考えてもらってかまいません。



上海語を理由に上海を避ける必要はありません。
他の地域についても同様です。




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【今週のまとめ】

1)「訛り」と「方言」はちがう

2)「訛り」は慣れれば聞き取れる
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